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新NISAを始める前に知っておきたい元本割れの仕組みとリスク

新NISAを始める前に知っておきたい元本割れの仕組みとリスク

「新NISAを始めたいけど、元本割れが怖くて一歩が踏み出せない」——そんな声を、私はこれまで何度も聞いてきました。特に子育て中のご家庭では、教育費や住宅ローンなど、お金にまつわる不安の種はたくさんありますよね。せっかく貯めたお金が減ってしまったらどうしよう、という気持ちはとてもよく分かります。

私自身も投資を始めた当初は、「元本割れ」という言葉の響きだけで身がすくむ思いがしたのを覚えています。銀行の預金しか使ったことがなかった私にとって、「お金を預けたら減ることもある」という仕組みは、正直なところ不安の方が大きかったですね。

ただ、8年ほど金融の世界に触れてきて感じるのは、元本割れの「仕組み」をきちんと理解しておくと、必要以上に怖がらずに済むということです。今日は、新NISAを始める前にぜひ知っておいていただきたい、元本割れの仕組みとリスクについて、できるだけかみ砕いてお話ししていきますね。

この記事でわかること - 元本割れとはそもそもどういう状態を指すのか - 新NISAで元本割れが起こる主な原因 - リスクを完全にゼロにはできない理由 - 元本割れとうまく付き合っていくための考え方 - 始める前に確認しておきたいチェックポイント

元本割れとはどういう状態か

まず基本の確認からいきましょう。「元本」というのは、自分が投資に入れたお金の元手のことです。そして「元本割れ」とは、その入れたお金よりも、今持っている資産の評価額が少なくなってしまっている状態を指します。

たとえば10万円を投資信託(複数の株式や債券などをまとめて運用する金融商品)に入れたとして、値動きによって評価額が8万円になってしまったら、その時点で2万円分の元本割れということになりますね。

ここで大事なポイントがあります。それは、元本割れは「売って現金化した時」に初めて確定するということです。評価額が下がっている間は、あくまで「含み損」という状態で、実際に損失が出たわけではありません。この違いを理解しているかどうかで、値下がり時の心の余裕がずいぶん変わってくると私は感じています。

新NISAで元本割れが起こる主な原因

新NISAは、投資で得た利益にかかる税金(通常約20%)が非課税になるという税制優遇の制度です。ただし、これはあくまで「税金がかからない」という仕組みであって、「値下がりしない」という保証ではありません。ここを混同してしまう方が意外と多い印象を持っています。

元本割れが起こる主な原因を整理してみましょう。

市場全体の値動き(マーケットリスク)

株式市場や債券市場は、景気の良し悪し、金利の変化、世界情勢など、さまざまな要因で日々値動きしています。新NISAで購入した投資信託や株式も、こうした市場全体の動きに連動して価格が上下します。

為替の変動(為替リスク)

外国の株式や債券に投資する商品の場合、円とドルなど、通貨同士の交換レートの変化によっても評価額が変わります。円高になると、外貨建ての資産は円換算で目減りすることがあります。

特定の企業や業種の業績悪化(個別リスク)

個別の株式に投資している場合、その会社の業績が悪化したり、業界全体が不振に陥ったりすると、株価が下落する要因になります。

タイミングによる影響

同じ商品でも、価格が高い時に買ってしまえば、その後の値下がりで元本割れしやすくなります。逆に価格が安い時に買えていれば、多少の値動きでは元本割れしにくいという違いもあります。

リスクとリターンの関係を整理する

投資の世界では「リスク」という言葉は、単に「危険」という意味ではなく、「値動きの振れ幅」という意味で使われることが多いです。振れ幅が大きい商品ほど、大きく増える可能性もあれば、大きく減る可能性もある、ということですね。

一般的に言われている傾向を、簡単な表にまとめてみます。

資産の種類 値動きの傾向 特徴
預金 ほとんど動かない 元本割れの可能性は極めて低いが、増えにくい
国内債券 比較的小さい 値動きは穏やかだが、リターンも限定的
先進国株式 中〜大きい 長期的な成長が期待される一方、短期的な下落もある
新興国株式 大きい 成長期待がある一方、値動きの振れ幅も大きい

これはあくまで一般的な傾向であり、実際の値動きは経済情勢によって変わってきます。値動きが大きい商品ほど、短期間で見ると元本割れの可能性も、その振れ幅も大きくなりやすいという点は押さえておきたいところです。

リスクを完全にゼロにはできない理由

「じゃあ、リスクが低い商品だけを選べば安心なのでは」と思われるかもしれません。ただ、リスクが低いとされる商品でも、元本割れの可能性が完全にゼロになるわけではないという点は正直にお伝えしておきたいです。

たとえば債券中心の商品であっても、金利が上昇する局面では債券価格が下落することがありますし、為替の影響を受ける商品であれば円高局面で目減りすることもあります。

また、「長期投資であれば必ず値上がりする」といった保証もありません。過去の一定期間において、長期で保有することで値動きが平均化されやすいという傾向が語られることはありますが、これは将来の成果を約束するものではないですね。この点は、金融庁の資料などでも「将来の運用成果を保証するものではない」と明記されていますので、私たちも冷静に受け止めておく必要があると感じています。

元本割れとうまく付き合っていくための考え方

ここまで少し不安になる話が続いたかもしれませんが、元本割れの可能性を正しく理解した上で、どう付き合っていくかを考えることの方が大切だと私は思っています。

私が実践してきて、個人的に良かったと感じている考え方をいくつかご紹介しますね。

  • 生活費とは別のお金で投資する:当面使う予定のない余裕資金で行うことで、値下がり時にも慌てて売らずに済みやすくなります
  • 一度に大きな金額を入れない:時間を分けて購入することで、高値づかみのリスクをある程度分散できるという考え方があります
  • 値動きを毎日チェックしすぎない:短期的な上下に一喜一憂すると、精神的に疲れてしまう印象があります
  • 家計全体のバランスで考える:教育費や生活防衛資金とのバランスを見ながら、無理のない金額で行うことが大切だと感じています

これらはあくまで私自身の経験や一般的に語られている考え方であり、絶対的な正解ではありません。ご自身の状況に合わせて、じっくり考えていただけたらと思います。

始める前に確認しておきたいチェックポイント

新NISAを始める前に、一度立ち止まって確認しておきたいことをリストにまとめてみました。

  • 生活防衛資金(急な出費に備えるお金)は確保できているか
  • 投資に回すお金は、当面使う予定のないお金かどうか
  • 値下がりした時に、自分がどんな気持ちになりそうか想像できているか
  • 手数料(信託報酬など)がどのくらいかかる商品なのか確認したか
  • 家族と投資の方針について話し合えているか

こうした点を確認しないまま始めてしまうと、いざ値下がりした時に慌てて売却してしまい、かえって損失を確定させてしまうということも起こりえます。焦らず、ご自身のペースで準備を進めていただきたいなと思います。

なお、具体的な商品選びや金額については、個々のご家庭の状況によって最適な形が異なります。不安な点があれば、金融機関の窓口やファイナンシャルプランナーなど、専門家に相談しながら進めていくことをおすすめしたいですね。

まとめ

新NISAの元本割れは、市場の値動きや為替、個別企業の業績などさまざまな要因によって起こりうるものであり、どんな商品であっても可能性を完全にゼロにすることはできません。ただ、その仕組みを理解し、生活防衛資金の確保や余裕資金での運用、時間を分けた購入といった工夫を取り入れることで、必要以上に恐れずに向き合っていけるのではないかと私は感じています。

大切なお金のことですから、周りの情報に流されすぎず、ご自身とご家族のペースで、納得しながら一歩を踏み出していただけたらうれしいです。不安な点があれば、遠慮なく専門家にも相談してみてくださいね。

ゆみ

元金融関連の仕事をしていた

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